温泉宿のパティシエとして
製造から接客まで


はじめは「んまや駅ナカ店」で働いていたと聞きました。

平賀

アルバイトで入り、「しゅねばる」などお菓子の販売を担当していました。もともとパティシエになりたくて製菓学校で学んだんですが、製造の求人がなくて。県外のケーキ店で販売を担当してから、生まれ育った湯沢に戻りました。


今は、製造を担当?

平賀

欠員ができて、厨房に入れることになりました。ただ、駅ナカ店で働き始める前は、パティシエがいるとは知らなくて。驚きました。


あまり、聞かないですよね。温泉宿のパティシエ。

平賀

レストランのデザートだけでなく、井仙の1階で販売しているテイクアウトのケーキや焼き菓子も。もっと言えば、ラッピングを考えたり、お客さまに説明したり。


今、平賀さんは今、何を担当しているんですか?

平賀

「しゅねばる」の製造を中心に、ほかの焼き菓子やジャムも作っています。


作るだけではなくて?

平賀

しゅねばるについては「こんな味があってもいいと思う」と提案したり、ジャムには越後姫を使いたい、と意見を言ったり。採用されるとうれしいですね。


パティシエのチーフは志田さんですが、志田さんからも、助言をもらうことはあるんですか?

平賀

そうですね。私がいるのは、志田さんの製造している工房とは、ちょっと離れた厨房の一角なんですが、たとえばオーブンの状態をすぐに察してくださって「どうなってる?」と、必ず目を配ってくださっています。慣れて、自分流になってしまうところを軌道修正してくれたり、違うところは、理由も一緒に説明してくれたり。


何か、目標はありますか?

平賀

お客さんの声をちゃんと聞いて、「自分が」ではないお菓子を作っていきたいです。お客さんと接すると、反応が直に届くんです。越後姫のるうろが出ると「わー」とか。季節感のあるお菓子が並ぶと、ショーケースにもメリハリが出ますし。


平賀さん自身もお菓子が好きで?

平賀

仕事を離れても、出かけた先では、カフェでスイーツを食べたり、ケーキ店で必ず、何か買ったり。


最近、いいな、と思ったお菓子はありますか?

平賀

村上の塩ソフトですね。笹川流れの塩を使っていて、町屋を歩きながら食べるのも楽しかったです。あと、地元のフルーツをふんだんに使ったりと、季節ごとにバリエーション展開しているのを見ると、参考になります。


お休みしつつも、仕事を忘れない。

平賀

おいしいと思ったら、買って帰って、製菓のメンバーで食べたりします。今思っても、生まれ育った地元でやりたかった仕事ができていること、外からも中からも刺激を受けながらお菓子が作れるということ、とても感謝しています。

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